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2007年01月24日
『ナチュラルフード』と表示されたフードは本当にナチュラルなのですか?
「ナチュラル・・・」や「自然派・・・」などという商品名はその言葉のイメージが良いので、内容に関係なく名づけている可能性も考えられます。
あなたは「ナチュラル(自然)フード」という言葉から、何を連想するでしょう?
原料が「天然素材」なのでしょうか?
添加物を使用していないのでしょうか?
製法を工夫してあるのでしょうか?
日本では、ペットフードを製造するに当たり、内容を規制するような法律はありません。
つまり、日本ではペットフードの製造・販売は事実上自由で、『造った者勝ち・売った者勝ち』状態なのです。
日本にも『ペットフード公正取引協議会』という業界の団体があり、自主規制的な動きはありますが、これに属さないメーカーもあり、万全の体制とは言えません。
したがって、「材料に何を使用し、どのような製造方法をもって『ナチュラル』という表示をするか」の法的基準はありませんから、メーカー(製造者)が『ナチュラル』だと言い張れば、それが通用するのです。
例えば『内容量1kg』と記載されたフードが、実際には500gしか入っていなければ、『虚偽の表示』ということで、「不当景品類及び不当表示防止法」に抵触するかもしれません。でも、原材料や製造法についてはこれを規制する法的根拠が無いのが実情です。
冷静に考えてみてください。
いわゆるペットフードは「加工品」以外の何者でもありませんから、製品そのものを「ナチュラル」「自然食」と表示すること自体、矛盾を感じる方も多いのではないでしょうか。
「原材料に天然の○○を使用」と表示することは有り得るでしょう。
しかし、天然の「ペットフードが実る木」があるわけではないので、「自然食」や「ナチュラルフード」という名称が、「人の手が加えられていない天然の産物」のような意味ではないことを理解しておかねばなりません。あくまでペットフードは「加工品」なのです。
「産地直送」「採れたて新鮮」のような意味ではないことも当然です。