2006年11月06日
月に1回のフィラリア予防薬は1ヶ月間効果が持続するのですか?
いいえ、違います。
毎月1回服用していただくフィラリア予防薬は、1ヶ月間犬の体内に溜めたフィラリア幼虫を、薬で一度に殺してしまうのです。
決して1ヶ月間体の中に薬が残っているのではありません。
1ヶ月どころか、どのメーカーの薬剤でも、内服後長くて2~3日以内には体の中から消失します。この点については、とても多くの飼い主さんが誤解されているようです。
疑問のある方は各薬剤メーカー(販売会社)に問い合わせていただければハッキリするでしょう。
参考:代表的なフィラリア予防薬と販売(製造)元は以下のとおりです
薬剤名 販売元
カルドメック : ゼノアック(日本全薬工業株式会社)
ミルベマイシン: 三共ライフテック株式会社
モキシデック : 共立製薬株式会社
他のメーカーの内服フィラリア予防薬も、同様です。
また、投薬の間隔を1ヶ月以上開けると、幼虫が成長し過ぎてフィラリア予防薬で殺しにくくなり、そのまま成虫になって心臓の中に寄生してしまう可能性が高くなります。
つまり、確実にフィラリア予防を実施するために許される最大の投与間隔が1ヶ月ということで、それより間隔を縮めて(例えば3週間間隔で服用して)も、体内で予防薬が重なることはあり得ないのです。
1ヶ月に1回の投薬は、体からの排泄も早く、必要最低限の投与回数によって安全で確実にフィラリア予防を実現するために工夫された、優れた方法なのです。
逆に、必要最低限の投与回数を遵守しなければ、フィラリア感染の恐れがあるということも認識しておくべきでしょう。
フィラリア予防薬の内服は『蚊の発生1ヶ月後からスタートし、蚊がいなくなって1ヶ月後まで、1ヶ月間隔で与える(通常は12月末まで)』という必要条件を守りましょう。
投稿者 jasperah : 14:44 | コメント (0)
室内犬はフィラリア予防をしなくてもよいですか?
フィラリアが蚊に刺されることにより感染することはご存知のことと思います。
室内犬ということですが、たとえ一年中一歩も外出せず、100%室内で過ごす場合でも、蚊に刺される可能性がゼロとは言い切れないでしょう?
ましてや散歩やトリミング、ドッグカフェなどへ外出するなら、蚊に刺される可能性はさらに高くなるはずです。
また、室内犬は小型犬が多いのですが、小型犬は心臓も非常に小さいものです。
フィラリアという寄生虫は大型犬に感染しても、小型犬に感染しても大きさは同じですから、万が一フィラリアにかかると、小型犬の小さな心臓の方が負担が大きく、急激に悪化する恐れがあります。
したがって、室内犬でもフィラリア予防を実施することをお勧めします。