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2006年07月27日
猫伝染性腹膜炎(FIP)
ウイルス性の伝染病で、死亡率が非常に高い疾患です。
口や鼻の分泌物から伝染し、多くの場合は感染している猫と接触しなければうつりません。
ただし、感染した場合でも、ウイルスが休眠状態であると、数ヶ月~数年も症状に気付かないことがあり、どこでうつされたか確定できないことも考えられます。
屋外で自由に行動している猫は他の猫との接触が避けられないため、感染の恐れがあります。
この病気は伝染性腹膜炎と名称がついていますが、実際には腹膜炎症状以外にも、多種多様な部位に感染します。最も一般的には、腎臓、肝臓、リンパ節、腸、肺、眼、脳などが罹患します。例えば眼に感染すると、視力の急激な低下、脳に感染すると神経症状(ケイレン等)が生じることがあります。
腹水・胸水が貯留すると、呼吸困難が起きます。
このウイルスに対する抗体は、免疫を高めるのではなく、むしろ病気を進行させることがあります。したがって、通常の感染症とは逆に、免疫を抑える治療が必要になる場合があります。
残念ながら、根治する方法はなく、併発症の管理が主な治療になります。
人や犬には感染しません。
また、予防ワクチンはありません。
投稿者 jasperah : 2006年07月27日 22:46